タイの一般的な屋台飯メニューのひとつに「ก๋วยเตี๋ยว:クイッティアオ」があります。
日本語で「タイ風ラーメン」と訳されることもある麺料理なのですが、どんな田舎町でも必ず一軒はクイッティアオ屋さんがあるというぐらい庶民的なタイ料理です。
このクイッティアオには実はいろいろな追加メニュー、もしくは選択できるメニューがあるんです。
より自分好みの美味しいクイッティアオを食べるために、その多彩な種類と注文方法をまとめておきましょう。
【タイ地元飯】クイッティアオ(タイ風ラーメン)のオーダー方法、頼み方
スープの選び方
お店によってはスープを選ぶことができます。
タイ語でスープは「น้ำซุป:ナムスップ(正しい発音はナmスッp)」というのですが、「クイッティアオ○○」と言ってスープの種類をオーダーすることができます。
以下に紹介するスープの種類を○○に入れて注文してみましょう。
「น้ำใส:ナムサイ(正しい発音はナmサイ)」
もっとも一般的なクイッティアオのスープ。
豚の骨からとられた透明なスープで癖がなく万人向け。タイ語も直訳すると「透明な水」という意味。
「เนื้อ:ヌア」
牛の骨からとられたスープ。黒く濁ったスープが特徴でコクのある味。
牛肉を使っていることもあって「ナムサイ」より少し値段が上がります。
「ต้มยำ;トムヤム(正しい発音はトmヤm)」
酸っぱくて辛くちょっと甘いトムヤム味のスープ。
ミルクが入ってるのと入っていないバージョンがあり、個人的にはミルク入りの方がまろやかで好きです。
「เย็นตาโฟ:イェンターフォー」
「イェンターフォー」という紅麹で発酵させた豆腐をベースにしたピンク色したスープ。
初見はその色にビックリするかもしれませんが、食べると普通に美味しいです。
「ตุ๋น:トゥン」
豚、鶏、アヒルからとられたスープ…らしいです。食べたことないですが濃い目のスープっぽいです。
ほぼ見た目が「クイッティアオヌア」なので味も似ているかもしれません。
「ไก่มะระ:ガイマラ」
鶏出汁のスープにゴーヤが入ったスタイルが特徴的なクイッティアオ。高確率でもみじ(鶏足)が入ります。
スープの種類というよりも「いちクイッティアオメニュー」です。このメニュー専門でお店を開いているところも多いです。
「น้ำตก:ナムトック(正しい発音はナmトッk)」
豚の血の入ったスープ。「ก๋วยเตี๋ยวเรือ:クイッティアオルア」と表記されることも多いです。
血を食べたくない人も多いかと思いますので、知らずに食べてしまうことが無いように名前を覚えておくと良いかもしれません。
その場合は「ก๋วยเตี๋ยวเรือแห้ง:クイッティアオ ヘンg」と言って頼みます。
少しだけ前述しましたが、ここにあげたスープの種類をどこの店でも選べるわけではありません。
クイッティアオの基本要素とも言えるスープですので、よほど大きなお店でない限り普通は一種類のスープしか仕込んでいないでしょう。
ただそのスープにアレンジを加えることで上記したいくつかの種類は調理可能です。
「トムヤム」や「イェンターフォー」はそういう調理方法なので、意外と注文できるところが多いかもしれませんね。
麺の選び方
麺も選ぶことができます。タイ語で麺のことを「เส้น:セン」と言います。
注文の際には麺の種類の前にこのセンを付けて「セン○○」と言います。麺の名前に「เส้น:セン」が入ってるものはそのままで大丈夫です。
クイッティアオで選べる麺には以下の種類があります。
「บะหมี่:バミー」
小麦粉で使った麺。卵が入っている黄色い面が一般的ですが他にも緑や黒色などもあります。
「วุ้นเส้น:ウンセン」
日本語で言う「春雨(はるさめ)」です。ヘルシーなので女性に人気。
「เส้นใหญ่:センヤイ」
タイでは一般的な米麺。麺の幅が平たく大きい(ใหญ่:ヤイ)のでセンヤイ。モチモチした食感が特徴的です。
「เส้นเล็ก:センレック(正しい発音はセンレッk)」
センヤイと同じ米麺。でも細い(เล็ก:レッk※直訳だと「小さい」の意)麺なのでセンレック。
クイッティアオ屋で使われる最もポピュラーな麺はこの麺でしょう。
「เส้นหมี่:センミー」
日本で言う「ビーフン」です。細麺が好きな人は好きかも。
「เกียมอี๋:ギヤムイー(正しい発音はギヤmイー)」
センヤイやセンレックと同じ米麺。うどんみたいな太麺ですが短く切れています。
「麺といえば長くてすすって食べるもの」というイメージの強い日本人からすると少し不思議な種類かもしれません。
「มาม่า:マーマー」
本当はいち商品名ですがインスタント麺の総称としてタイでは使われています。
クイッティアオ用の麺にわざわざインスタント麺をリクエストする人が意外と多いタイ。
他にいろいろ麺の種類はありますが、上記のしたものが一般的で街で見かける機会が多いものだと思います。
トッピングメニュー
お店によってはトッピングメニューを追加注文することができる場合もあります。例えば…
「หมูกรอบ:ムーグロープ(正しい発音はムーグローp)」
カリカリに揚げた豚肉。食感も味も最高に美味しいですがちょっと脂っこいです。
「ลูกชิ้น:ルークチン(正しい発音はルーkチン)」
豚、鶏、牛、魚肉などでつくられたミートボールです。
「ไข่ต้ม:カイトム(正しい発音はカイトm)」
ゆで卵。お店によっては茹で具合も注文できる場合もあり。
他にもお店によっていろいろあるのかもしれませんが、一般的なトッピングメニューとして上記の三つを挙げれるかなと思います。
それぞれのメニュー名の前に「ใส่:サイ」を付けて「○○を入れて」というふうに注文すれば良いと思います。
とはいえトッピングメニューとして別枠に用意されていることはあまり多くなく、どちらかというと最初から「クイッティアオムーグロープ」という具合に一つのメニューになっているところがほとんどだと思います。
でもときどき細かく追加できるトッピングメニューを用意しているお店もあるので、そんな時は自分の好みに合わせてカスタムオーダーすることができます。
言うまでもないことですが、もちろん追加料金が生じますので料金の確認もお忘れなく。
注文方法
お店にメニュー表があれば、そこに記載されているメニュー名に沿って注文するのがごく一般的な方法です。
でもときどきメニューが無い、またはあっても読めないなんて時がありますので、ここで基本的な注文時の語順を紹介しておきましょう。
という順番で注文します。
《注文例》
トムヤム味のクイッティアオにカリカリ豚を追加、麺は小麦麺で↓
「クイッティアオトムヤム センバミー サイ ムーグロープ」
まぁこんなこと言ったら身もふたもないですが、最初にクイッティアオスープの種類さえ言っておけば後の順番はどうなろうと意外と伝わります。
テーブル上での調味
クイッティアオ屋さんのテーブルにはだいたい数種類の調味料が準備されています。
日本ではあまり考えられないことですが、タイ人の多くは出来上がって来たクイッティアオにさらに調味料を加えてから食べます。
「砕いたピーナッツ」を置いてある店も多く、それはクイッティアオとよく合って美味しいです。
タイ人はさらに砂糖、酢、チリソースを加え独自の味に仕上げてから食べています。
わたしは基本的に何も加えずに食べるのですが、もし調味の黄金比率などをタイ人から聞く機会があればここに追記したいと思います。
テーブル上での調味は無料です。
お店によっては無料でモヤシやレタス、長い豆(ささげ豆)などの野菜を入れて食べることもできます。トッピング方法は…ちぎって入れるだけです。
タイのクイッティアオ屋の様子
ここまで読んでくださった人の中には「タイのクイッティアオが食べたい!」となった方もいらっしゃるかもしれませんね。
このあいだ食べた「クイッティアオ トムヤム ムーグロープ」がなかなか美味しかったのでご紹介したいと思います。
まとめ
クイッティアオはタイ料理の中でもいわゆる「安い、早い、どこでも食べれる」の三拍子が該当するメニューです。
ですからお店側も数売って儲けを出しているところが多いのではないでしょうか。なので客である私たちもなるべくぱぱっとスマートに注文してあげたいものです。
より自分好みの美味しいクイッティアオを食べるためにも、ぜひこの記事を参考にしてみて下さいね。
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