สวัสดครับ Nobuです。
これまでずっとイサーンにいた私ですが、今年の10月からタイ東部のラヨーン県に引越しをしました。
風景も人の雰囲気もイサーンとは違う点はたくさんあるのですが、私たち外国人にとって大きな変化点としてビザ関連で出国する近隣国がラオスからカンボジアへ変わったということがあります。
現在私の持っているビザはタイを出て入ればさらに一定期間滞在許可が更新されるものですので、もちろんカンボジアに限らずどこの国に出るのも自由なのですが、できれば一日で行って帰ってきたいという思い(飼ってる猫と離れたくない)もあり初のカンボジアでの出入国を試してみることにました。
ネット上ではタイーカンボジア間の陸路出入国の情報はあまり多くなく、あっても少し古いものが多いようでしたので記事に残しておきたいと思います。
タイーカンボジアの陸路出入国は今どんな感じ?
ネットの情報だと…
初めてのカンボジアということもあり前もってネットで情報を収集してみると、心配な気持ちからかネガティブな情報がやたらと目につきます。
例えばカンボジアに入国するには観光ビザを事前に購入しなければいけないのですが、国境で買うと当然のようにぼったくられるとか、国境職員が冷たく不親切で賄賂を要求してくるだとか…。
他にもカンボジア側はいわゆるビザラン(短期間で出入国する)に使われるのを好ましく思っておらず、カンボジア側で一泊しないと出国させてくれないなどの情報が目に留まりました。
この国境職員の不親切な対応って私がタイでの生活を始めた2011年からずっと聞く話ですね。きっとそれより前からもあった話でしょう。
もう2025年ですよ。そろそろ一定の基準に達してくれないものでしょうか?
とぶつくさ言っても始まらないし何も変わらないので行くしかありません。
今回は少しでも安パイをということで大きな国境であるポイペトを選び、観光ビザは事前にネット上で購入できるEビザを利用することにしました。
カンボジアのEビザ
空路入国、もしくはカンボジアにある特定の国境でのみ使用できるEビザ。※比較的小さな国境では利用できないようですのでご注意ください
今回申し込むのは観光ビザ(Tビザ)で、以下のカンボジア王国外務省公式サイトから申し込み可能です。
「Cambodia e-Arrival(CeA)」というアプリでの申請もできるようですが、今回はe-VISA申請サイトからビザの事前申し込みをしてみました。
日本語翻訳ページもありますし探せばいくらでも申請方法の情報は出てきますので、あえてここでは詳しい記入方法は省かせていただきます。(いつか機会があれば別記事でまとめるかもしれません)
少し手数料がのせられて申請は1人/36ドル、今のレートですと約5000円ですね。旅行ではなくただのビザランと考えると安くないですね。
ノービザ無料でサバーイに入国できるラオスと比べると…悔しくて歯ぐきから血が噴き出しそうです。
ただこちらのカンボジアEビザ、聞いた話ですと2025年の1月1日から36ドル → 30ドルに値下げするそう。これまたぎりぎり値下げに間に合わず、この記事を書きながら歯を食いしばっております。
必要事項を記入し申請した後、クレジットカードなどを使ってネット上で支払いをする必要があります。
決済が完了すると登録したアドレス宛にメールが届きます。約3営業日でビザが発行されるだろうとのこと。
わたしが申請したのが12/19の木曜日、土日を挟んで23日の月曜日の午前中にメールに添付する形で無事受け取ることができました。
受け取ったEビザはプリントアウトしていく必要があります。カンボジア入国時と出国時にそれぞれ一枚ずつ提出しますので 2枚 印刷しておいてください。
これで準備が整いました。あとは国境に向かうのみです。
アランヤプラテート-ポイペトの国境
前述しましたが、今回はできるだけ安全な方法をということでカンボジアのポイペトという国境へ出国することにしました。
ポイペトはカンボジア側の町の名前で、タイ側はサケオ県にあるアランヤプラテートという町になります。大きな国境で毎日相当数の人が国境を行き来しています。
バンコクから電車も出ているようですね。国境沿いにはたくさんのバスもとまっていましたので交通の便は良さそうです。
わたしはラヨーンから自家用車で行きましたので約230㎞/4時間弱かかりました。タイに来て長距離移動にはずいぶん慣れたほうですが、40代半ばになると地味にしんどいです。
タイ側国境のすぐ手前右手に大きな駐車場があります。
料金は一日100バーツ。午前0時に次の日の料金が加算されますので、カンボジアで一泊すると24時間以内に帰ってきても200バーツになるということですね。
道向かいの市場に無料の駐車スペースもあるようですが、朝早くでないとなかなか空いてはいないようです。
駐車場の向かい(北側)にバーンクローンルック国境市場がありますが、そちらに向かって歩いて鉄道を渡る手前に歩行者用の国境入り口があります。
タイ側もカンボジア側も外国人(パスポート)レーンと地元民の書類での国境越えレーンで分かれています。
基本的に「外国人は2階へ」と覚えておくとよいでしょう。
タイからの出国はいたって順調です。特に何も質問されることもなくすんなり出国完了。
タイーラオス間のように大きな川を国境バスで渡って…というのとは違い、50mほどの細ーい路地を徒歩での国境通過となります。
よく見ないと気付かずに通り過ぎてしまいますが小さな川が国境線となっているようです。悪臭漂うゴミがたくさん浮いた灰色の用水路でした。
軽くまたいで渡れそうなこの小さな川を超えるのに、行き5000円・帰り5000円かかるわけです。
カンボジア側の国境も外国人は2階で入国手続きを行います。
写真は禁止されていたので撮れませんでしたが、入ってすぐ左側にビザ購入の窓口があります。
事前に申請していない人はここでビザを購入できるようです。観光ビザ(Visa T)Tourist Visaが30ドル、一般ビザ(Visa E)Ordinary Visaが35ドルと書いてありました。
カンボジアに入る際には入国カードを書いて提出する必要があります。
翻訳するとこんな感じ。前もって何と書くか準備しておきましょう。
パスポートとこの入国カード、事前に申請していたビザを提出する以外には何も求められません。
各イミグレ窓口には英語で「ここでは何も支払う必要はない」と大きく書いてあり、実際に余分なチップや手数料を要求してくる人はいませんでした。
カンボジアでも徐々に政府側職員のクリーンさが強調され始めているのかもしれません。
ポイペト(カンボジア)側はこんな感じ
ポイペトには大きなカジノもあるようで、国境を抜けてすぐから大きなホテルが立ち並び多くの外国人で溢れかえっていました。
今回は日帰りの予定だったので街の方へは行かずすぐにタイ側へ引き返しましたが、建設中のビルも多いようで賑わっていました。
とはいえインフラ設備はまだまだこれからといった感じで、街中の雑多な雰囲気は以前訪れたミャンマーのヤンゴンを彷彿とさせる感じでした。
カンボジア出国→タイ入国
さて今回ビザランの一番の山場です。
はたして一泊もせずにすぐカンボジアを出国しタイへ入国へできるのか?という点ですが…、結果から言いますとできました。
ただ少し危うい雰囲気も無きにしもあらずといった感じで、実際カンボジアの出国審査の際に私の渡航履歴を見て職員同士が「1day 〇×△□...?」みたいに話しているのが聞こえてきました。
入国カードにカンボジアへの滞在日数を書く欄があるのですが、そこにはっきりと1dayと書いてあったのでそれも見てのことだと思います。
ただ職員同士で二言三言話した後、何事もなくスタンプを押してくれ無事出国することができました。
妻も私とは違うレーンでしたが、タイのどこに泊まっているのかなどを聞かれただけで無事すんなり出国できました。
私たちは二人ともABTC(APEC ビジネストラベルカード)を持っているのですが、カンボジア側ではそう言ったビザ関係は何も聞かれることはありませんでした。
逆にタイ側で「APECでどんな仕事をしていてどこに滞在しているのか?」など妻はいろいろと詳しく聞かれたようです。
私のレーンの職員は新しくアプリで表示するタイプになったABTCを知らなかったようで、ひとしきりスマホをこねくり回した後にタイではどこに住んでいるのかとだけ質問しすんなり通してくれました。
ABTCでタイに入国されている方も多いかもしれませんが、カンボジアの国境職員はまだあまり慣れていない人もいるようですので裏付けとなる契約書などのコピーを持っておいてもよいかもしれませんね。
とはいえ結果から言いますと、アランヤプラテート・ポイペト間ではわりとすんなり日帰りビザランを行うことができました。
ちなみにタイ側にあるバーンクローンルック国境市場は、日本などからの古着、中古の靴などがかなり安く買えるということで有名です。
かなりの数の店が連立していますのでけっこう体力使いますが、高く積まれた中古靴の山からお宝をディグるのもなかなか楽しいですよ。
あとカンボジアとの国境で買った得体のしれない黒ビールも美味しかったです。
「Black Panther」1本/25バーツ、タイバーツで支払えます。濃厚だけどちょっとフルーティーな黒ビールです。
まとめ
ということで初めてのタイからカンボジアへの出入国を体験してきました。
ネットでの前情報ですといろいろネガティブな情報も多かったですが、結果的にはそれほどひどい感じでもなかったです。
今回のポイペトがたまたまそうだったのかは分かりませんが、またカンボジアで出国をする機会もあると思いますのでその際にはまた新たな情報をシェアできればと思います。
タイ東部にはポイペト以外にもマイナーで小さな国境がいくつもあるので、いつかそのあたりもトライしてみようかと思っています。