海外旅行の必需品といえるアイテムの一つに「クレジットカード」をあげることができるでしょう。
キャッシュレスで買い物できることの他にも、カード自体に付帯するサービスが海外滞在中のトラブル解決に大いに役立つことがあります。
じつはつい最近そうした体験をすることがありました。
この記事では実際に私自身が海外在住者として「持ってて良かった!」「本当に使えた!」と感じたクレジットカードのご紹介と、忘備録としてその際どのような手順、経緯があったのかをまとめておきたいと思います。
持ってて良かった!「三井住友VISAカード」付帯の海外旅行保険でタイでの手術費用をカバーした話
「腰が痛い」という妻…
事の発端は奥さんの体調不良から。
女性の皆さまであればハッとするかもしれません。これらは女性特有の「子宮」付近が関係する様々な病気に見られる症状です。
自他ともに認める極度の心配性である私Nobu、調べれば調べるほどどんどん悪い結果ばかりを考えるようになります。
逆に普段何事もあまり心配しすぎないタイプのうちの奥さんですが、今回はさすがに痛みも伴って座っているのもきつくなっていたので、日本への帰国を待つことなく病院へ行って見てもらうことに。
クレジットカードに付帯している海外旅行保険を使って「バンコク病院(タイ語だとโรงพยาบาลกรุงเทพ:ローンパヤーバーンクルンテープ)」でしっかりとした検査を受けることにしました。
バンコク病院
現在は東南アジア地区において最も大きい私立病院の一つである。世界でも最先端の治療を提供する医療機関の一つであり、毎日2,500人を超える患者が来院する。
80検査室、ベッド数は550床を超える。病院には20を超える専門科がある。
引用元:Wikipedia
クレジット会社に連絡
海外旅行保険使用を考慮しての「クレジットカード二枚持ち」は、長期海外在住者としてはもはや常識となっていることでしょう。
簡単に説明しますとカードに付いている自動付帯と利用付帯の保険の特質を利用して、長期海外滞在中の保険適用の期間を広げるという方法です。
すでに「日本から出国後三ヵ月」という自動付帯保険のほうは期限が過ぎてしまっていたので、もう一枚使わずにとっておいた利用付帯カードを使用することに。
今回は現金での支払いを抑えたいのと、帰国後の手続きが面倒ということでキャッシュレスサービスが使える病院を探していました。
上記したバンコク病院は確かキャッシュレスサービスに対応しているのを聞いたことがありましたし、ちょうど隣の県にあるのを知っていましたので、ほぼほぼ計画を固めてからクレジットカード会社に連絡を入れました。
お問い合わせ方法はコレクトコールでの連絡となります。
クレジットカード付帯の保険適用内かどうかを話し合ったあと、適用内であればキャッシュレスサービス対応の病院検索や必要であれば通訳の手配などもしてくれます。
タイでは現地であいだを取り持ってくれる日本語対応のテレアポ会社があるようで、最初の一回はコレクトコールで、その後詳しい段取りに関してはタイ国内通話でやり取りすることができました。(クレジットカード会社によって違ってくると思います)
カード付帯保険の適用スタートに関するサポート&チェック、いつ来院するか、病院側へのア予約、キャッシュレスサービスの申し込みなど全てを親切な仕方で助けてくれました。
ちなみに今回私が使用したのは「三井住友VISAカード」です。
以前ですとほぼ同じランクのカードでもあるものは自動付帯、でも別のは利用付帯の海外旅行保険ついているという感じでややこしかったのですが、どうやら今年に入って券面を含め大幅リニューアルをした「三井住友VISAカード」は、全てのカードが利用付帯に対応するようになったようです…※
利用付帯保険を適用させるのには、日本から出国後に空機、電車、船舶、バス、タクシーなど公共交通乗用具の利用代金をはじめて所持カードでクレジット決済する必要があります。
決済金額の縛りなどはありませんので、例えば病院に向かうまでのタクシーの料金が100バーツ掛かったとして、それをクレジットカード決済するわけでも良いわけです。
病院へは自家用車で向かう予定だったので、今回の通院に関係のない別のタイ国内航空券をカード決済しましたが(担当者にはその点を正直に伝えて)、保険適用化は問題なくすんなりと通りました。
病院へ
ちなみにボクは病院が苦手です。お医者さんを前にすると血圧が上がる「白衣高血圧」でもありますし、注射も大嫌いです。
でも今回は「早期発見・早期治療」のスローガンを胸に、意を決して病院に付き添います。
建物内は一般的な病院と違ってかなりキレイです。清潔さはもちろんの事、照明やソファーなどの設備も品がよく受付の人も伝統的なタイ衣装でお迎えしてくれ、一目見て高級私立病院なのが分かります。
待つことなくすぐに診察室に通されすぐに診断を受けることができました。
結果から言うと…妻は「緊急手術」になりました。
ガンなどの大きな病気ではなく手術自体も2-3時間で終わるそれほど大掛かりなものではなかったのですが、いずれにせよ手術をしない限り良くならないもので放っておくとさらに深刻な状態になりかねないものでした。
手術の内容やそれに掛かった料金の詳細などはまた後日別の記事として残せればと思っています。
二日間の入院とその後
ちょうど前の晩にご飯を食べてから食事も水もとっていない状態だったのですぐに手術ができるということで、先生の手と手術室が空き次第すぐに施術してくれるとのことになりました。
驚いたのが手術にも「パックメニュー」みたいなのがあって、「レントゲン+血液検査+手術+入院費でポッキリこんだけ!」みたいなプランの説明がありました。
「摘出する腫瘍が一つ増えるごとにいくらプラスされる」みたいなシステムで、「入院する部屋がスペシャルだとこちらのパックになります」みたいな説明を聞かされました。
KFCなどでついついオプションのポテトを追加注文して後で後悔する事の多いボクも、今回ばかりは慎重です。
どういった手術内容なのかを確かめ、料金や保険限度額内かの確認し慎重にサインをします。
その後車いすに乗せられ手術室へ運ばれていく奥さん。ボクは「待っとるけんな!」と阿波弁丸出しで見送るしかできませんでした。
↓
↓
↓
となんやかんやありまして、無事二日後に退院出来て今に至るわけです。
先ほども書いたように手術や入院の様子、かかった費用の詳細などは別記事にまとめたいと思います。
この記事の主なテーマは クレジットカードに付帯している海外旅行保険でタイでの手術費用を賄えるのか ということです。
結論から言いますと…100%賄えました!
私が出した費用はというと自宅から病院までのガソリン代だけです。もしかすると請求の仕方ではこうした通院に関係する雑費も請求できるのかもしれませんが、手術と入院費をキャッシュレスで賄ってもらえただけで大満足です。
ザクっと言いますと全てこみこみで40万円以上の請求がありました。これには最初の診察料から入院費、一週間後の術後診察料まですべてが入っています。
でも調べてみると、もし日本で同じ手術をしたとすると原則4泊5日の入院費込みで40~80万円(保険適用前金額)掛かるそうです。
そこから3割負担となるわけですが、だいたい平均すると日本では20万以上支払うことが多いようですね。
そう考えるとタイでの手術は全額負担で40万円~、日本の病院と同じレベルの治療を受けることができ、ちょっとしたホテルのような個室に2日間入院してこの値段なら、そこまで高額請求というわけでないと言えるかもしれません。
とはいえもし自腹だったとなるとかなりの痛手となる金額ではありますので、今回は三井住友VISAカード様様ということで感謝しかありません。
ちなみに日本帰国後でも同じ病気に関してなら、保険限度額内であれば9カ月間は保障してもらえるそうです。なかなか手厚いですね。
まとめ
今回の一連の出来事の中で感じたのが、クレジット&保険会社の対応が親切で迅速だったということです。
私たちの心配な状況を気にかけてくださり、「こういった時のための保険ですからぜひ使ってください」と万全のサポート姿勢を見せてくれました。
必要が生じた時に保険適用期間をスタートさせられる利用付帯のクレジットカードがあったのも非常に助かった点です。
やはり長期海外滞在にはクレジットカードの二枚持ちは必須だと感じました。
この忘備録がタイ在住の誰かのお役に立てれば幸いです。
そして持ってて本当に良かった「三井住友VISAカード」!!
もしまだクレジットカードを持っていないという方がいましたら、ぜひ「三井住友VISAカード」をおすすめしたいと思います!