外国人がタイに滞在するにあたって、その滞在先の大家となる人がイミグレーション(入国管理局)に提出をしなければならない書類があります。
「TM30」と呼ばれるもので、滞在先が長期賃貸の一戸建ての家だろうと数泊しかしないホテルであろうと提出する義務が課せられているものです。
詳しくはこちらをご覧ください。
【タイに移住したら必須】居住報告書 TM30とTM28の申請の仕方
滞在する外国人自身が提出する書類(TM28)もあり、こうした義務(法律)はずっと前からあるのですが、実際のところそこまで厳しく取り締まられているわけではありません。
大家さんによってはそういった取り決め自体を知らない人も多く、それがまかり通っているのがこれまでの現状でした。
しかし昨日、タイのニュース番組などを通してこの「外国人居住報告」に関する罰則が厳格化するかもという情報が流れました。
この記事ではそのニュースの内容と、それに対する人々の反応をまとめておきたいと思います。
タイ・イミグレ 外国人居住報告に関する罰則を厳格化!これはヤバいかも…
情報ソース
そのニュース番組というのがこちら。
なんとなく緊急感を感じさせるBGMを流しながらイミグレが今回報じた変更点に関するニュースが始まります。
現在使用されている外国人入国に関する法律はすでに40年以上も前にできた物であり、より時代に沿ったものにし安全性を高めるために、このたび幾つかの変更点(追加点)に関して討議がなされたようです。
動画の1:30辺りからその変更点がまとめられています。
最初に触れられているのは違法な仕方でタイに入国した場合(または入国を手助けした場合)に科せられる罰則についてです。
その様な場合には2~10年の懲役と4万~20万バーツの罰金が科せられます。
タイで事業をしている人で受け入れた外国人(日本人含む)が不法入国に関係していた場合、この罰則が適用されるかもしれませんので気を付けなければいけません。
しかし不法入国となると完全な犯罪ですのでそこまで身近なことではないかもしれません。
私たちタイ滞在外国人にとって身近に関わってくるのは二つ目の点です。
ここではタイ入国者に関する法律の38条に反した場合の罰則について述べられています。ちなみにその38条とは次のようなものです。
“เจ้าบ้าน เจ้าของบ้านหรือผู้ครอบครองเคหสถาน หรือผู้จัดการโรงแรมซึ่งรับคนต่างด้าวซึ่งได้รับอนุญาตให้อยู่ในราชอาณาจักรเป็นการชั่วคราว เข้าพักอาศัย จะต้องแจ้งต่อพนักงานเจ้าหน้าที่ ณ ที่ทำการตรวจคนเข้าเมืองซึ่งตั้งอยู่ในท้องที่ เคหสถาน หรือโรงแรมนั้นอยู่ ภายในยี่สิบสี่ชั่วโมง นับแต่เวลาที่คนต่างด้าวเข้าพักอาศัย ถ้าท้องที่ใดไม่มีที่ทำการตรวจคนเข้าเมืองตั้งอยู่ ให้แจ้งต่อเจ้าพนักงานตำรวจ ณ สถานีตำรวจในท้องที่นั้นในกรณีที่บ้าน เคหสถาน หรือโรงแรมที่คนต่างด้าวเข้าพักอาศัย ตามวรรคหนึ่งตั้งอยู่ในเขตท้องที่กรุงเทพมหานครให้แจ้งต่อพนักงานเจ้าหน้าที่ ณ กองตรวจคนเข้าเมืองการแจ้งตามวรรคหนึ่งและวรรคสองให้เป็นไปตามระเบียบที่อธิบดีกำหนด"
引用元:タイ・イミグレ公式HP
簡単に訳しますと「貸家、ホテルなどどんな形態にせよ、正式な手順でタイに入国した外国人を滞在させる大家は24時間以内にイミグレーションに報告を提出しなければいけない」となります。
この38条に違反した場合、1~5年の懲役と2万~10万バーツの罰金が科せられるようになります。
私の覚えている限りでは以前は数百バーツから数千バーツの罰金だったと思うので、かなり厳罰化されたのではないかと思います。
この法律は先ほど上でも触れた大家さんが提出すべき書類「TM30」に関するものですが、同じ変更点が「TM28」(外国人本人が提出する書類)にも関係してくるなら、私たちにも大きく影響だ出てくるかもしれません。
このニュースに対する反応
今回のニュースに関して様々な反応が出てきています。例えばタイのビザなどに関する情報をシェアする以下のようなサイトがあります。
こちらのサイトでも今回のニュースに関して取り上げられており、これまでこの外国人居住報告に関して遭ってきたトラブルに関して報告が寄せられています。
もちろんすべての情報を鵜呑みにするべきではありませんが、多くの人が述べる情報によると以下の二つの点が共通しているように感じられます。
① 外国人居住報告に関しての違反罰則金が自分(外国人本人)に科せられた
② 一度報告した居住所に住み続けていても、数日の小旅行のたびに再度報告をしなければならない
もしこの二つ目の点が厳格化されるとしたら大変です。ネット上に溢れる不安をまとめるとつまりこういうことになります。
fa-thumbs-o-down日本へ数か月の一時帰国後、またタイの同じ家に戻ってくる → 居住報告しなければいけない
fa-thumbs-o-downラオスにビザ取りへ → タイの自宅へ帰ってきたら居住報告しなければいけない
fa-thumbs-o-downバンコクからチェンマイへ2泊旅行 → 泊まったホテル側はもちろん報告、バンコクに帰ってきたらまた居住報告
fa-thumbs-o-down隣り町の友人宅に数日宿泊 → とにかく居住報告しなければいけない
もし本当にこうなると、もはや家に引きこもるしかありませんね(笑)
もちろんこれらはあくまでこのニュースを見た人たちの推測であったり、過去の苦い経験からの「こうなってほしくない」という願望だったりするのかもしれません。
いずれにせよしっかりと道理にかない不公平が生じにくい明確な法律を行使してもらいたいものです。
担当官の気分次第というのだけは勘弁してもらいたいものです。
まとめ
今回のタイ・イミグレの外国人入国者に関する罰則の厳格化のニュース、皆さんの目にはどう映りますでしょうか?
もし本当に厳格化がなされていくなら、タイ長期滞在者だけでなく各地を巡る短期旅行者にも関わってくるような改定ですね。
アパートなどを貸し出す立場にある人が、罰金のリスクを負いたくない気持ちからこれまで以上に外国人に厳しく対応するようになる可能性も無くはありません。
しかしタイではこれまで何度となく「施行する」と発表したことを実施してこなかった事例がありますので、今回の報道に関してもしっかりと事態の進展を見守って行きたいと思います。