今週に入って新型コロナ陽性が確認された外国人2人が滞在地近辺をで歩いていたことが発覚し、ここ数日タイ国内はそのニュースでもちきりになっています。
1人はラヨーン県に滞在したエジプト人兵士、もう一人はバンコクに滞在したスーダン外交官の9才の娘でしたが、彼らは外交官の家族と軍用機の乗組員という特権階級ゆえに指定施設での14日間の隔離検疫を免除されており、それゆえに起こった事態であるという考えからタイ国内から政府の対応に対する不満の声が上がっているようです。
事態が発覚して数日たった今、その影響はタイの各地へも飛び火しているようです…。
新型コロナ陽性が確認された外国人2人の出歩き騒動 タイ各地へ飛び火…
ラヨーン県では…
エジプト人兵士が滞在したラヨーン県では、今回の件の事後対応としてすでに以下のような決定がなされているようです。
エジプト人兵士が滞在していたホテルは無期限(最低でも14日間)閉鎖に
セントラルプラザ・ラヨーン:7月14日は午後8時に閉店、15日は一日閉店し全館の大掃除と大規模掃除&消毒を実施。16日には通常どおり開店予定
ラヨーン県の学校127校が一時閉鎖
サメット島のホテル予約は全てキャンセルに、ラヨーンのホテル予約90%以上がキャンセル
これまでの緊急事態宣言下で経済が低迷しきっていた中「これから!」というこのタイミングでのさらなる大打撃に、もはや心底疲れ果ててしまった人も多いことでしょう。
他県にも飛び火が…
タイ国内のニュースを見ていると、今回の件は他の県でも影響を与え始めているようです。
トラート県:
エジプト人兵士と同じ期間にラヨーンに滞在し、同じホテルに泊まった学生が14日間の隔離生活へ。
その学生と同じ学年の生徒全員も自宅隔離へ。学校全体も徹底クリーニング。
ブリラム県:
ブリラム県の幼稚園に通う幼児の親が、エジプト人兵士と同じ時期に同じホテルにラヨーン県へ滞在していたことが発覚。
一週間の学校閉鎖が命じられる。
ピサヌローク県
エジプト人兵士と同時期に同じホテルに泊まった五人のタイ人にコロナ感染検査を実施、結果は陰性。
現在その5人は14日間の自宅隔離生活中。
他にもラヨーン県の隣にあるチョンブリー県(パタヤのある県)でも、いくつかの学校が緊急閉鎖の命令を受けたようです。
ニュース報道から1-2日でこのような状況ですので、今後もさらに今回の件での飛び火が見られていくかもしれません。
まとめ
大きく取り上げられているのはエジプト人兵士に関することですが、スーダン外交官の家族に関する件はバンコクの中心地で起こっていますので、これからさらなる影響が出るかもしれません。
たった二人のコロナ感染者が街を出歩いたことで生じた今回の反応は、タイが今どれほどコロナ感染対策に過敏になっているかを物語っています。
国内感染0人が50日近く続いているタイですが、近々その状況にも変化が生じるかもしれません。
また今回の件を受けて、タイ政府はエジプトを始めとする国からタイへの国際線フライト便の乗り入れを厳格化する方針を示しています。