タイで生活していると日常生活の「足」となるものが必要になってきます。
バンコクにお住みの方はタクシーや電車、地下鉄、バスなどが充実しているのでさほど不自由を感じないかもしれませんが、少しでも都会から離れた町へ行くと日常の交通手段を確保する必要性を強く感じることでしょう。
それでバイクや車を日本から持ってきた国際免許を使って運転している方が多くいると思います。
しかし国際免許証ですと一年に一度日本での更新を行わなければなりませんし、タイの田舎のほうだと警察官自体国際免許証の存在を知らないこともあります。
その点でもし「タイの免許証」を取得できるならすごくタイでの生活が快適になるでしょう。
タイ国内ではパスポートと同じぐらい身分証明書としての効力を持っていますし、一度取得してしまえば更新もそんなに難しくありません。
この記事では日本の国際免許証をタイの免許へと書き換える方法と必要書類について紹介していきたいと思います。
なかでもノービザで取得可能、必要書類もあまり多くない方法をご紹介したいと思います。
国際免許をタイの免許証へ書き換える4つのステップ
ステップ①大家さんの国民カードと借家の住居登録証のコピーを用意する
まず最初のステップは大家さんから必要な書類を受け取ることから始まります。以下の2つのものが必要です。
①大家さんの国民カードのコピー
国民カードはタイ語で「บัตรประชาชน:バッ(ト)プラチャーチョン」と言います「バッ プラチャ―チョン」と「ト」を発音しないほうがタイ人には伝わりやすいでしょう。
書類のコピー(写し)のことを「สำเนา:サムナオ」と言います。ですから国民カードのコピーは「サムナオ バップラチャ-チョン」と表現します。
この国民カードの写しを受け取る際に必ず覚えていてもらいたいのが「コピーに大家さんのサインを書いてもらう」という点です。
そうすることによってそのコピーが不正に作られたものではなく大家さん本人の許可を受けた正式なものであることを証明できるからです。
②借りている家の住居登録証のコピー
住居登録証はタイ語で「ทะเบียนบ้าน:タビアンバーン」と言い、大家さんがブックレットの形で持っています。
先ほどの「サムナオ」を付けて「サムナオ タビアンバーン」、これで「住居登録証のコピー」という意味なります。
このタビアンバーンをコピーしてもらい大家さんのサインを書き込んでもらいましょう。
この「サムナオ バップラチャ-チョン」と「サムナオ タビアンバーン」を用意すれば大家さんにお願いする物は以上です。これらは次のステップ➁で必要になってくる書類です。
ステップ➁イミグレーションに行き「運転免許取得許可証明書」を申請する
まずは近隣のイミグレーションの場所を知っておかなければなりません。
日本語では「出入国管理局」と呼ばれタイ語では「สำนักงานตรวจคนเข้าเมือง:サムナック ンガーン トルァット コン カオムアン」と言います。
長い名前なのでほとんどのタイ人は略して「ต.ม:トーモー」と呼んでいます。Googleマップなどにも表示されている公の施設なので探しやすいかもしれませんね。
ただ田舎へ行くと必ずしも全ての県にイミグレーションがあるとは限りませんので場合によっては他県まで足を運ぶ必要が出てくるかもしれません。
イミグレーションの場所を確認したならば
・ステップ①で用意した書類
・パスポート(原本)と顔写真ページのコピー
・証明写真(1インチ×1インチ 2枚)、
・現金500バーツ
を用意し申請に向かいましょう。(いざというときのために何枚か余分にコピーしておくことができます)
そして「タイ語が書けない」という雰囲気を前面に出しながら次のように言います。
「อยากได้ใบรับรองสำหรับทำใบขับขี่:ヤークダイ バイラップローン サムラップ タムバイカップキー」(免許を作るための証明書が欲しい)
下手にタイ語ができると「じゃあこの用紙に記入して」という感じで申請用紙を渡されます。でもタイ語できないアピールが通じればイミグレーション職員が代わりに書いてくれると思います。
あとは職員の言われるままに必要書類を提出し待つのみです。大体の目安ですが混んでいなければ一時間もせずに運転免許取得許可証明書を受け取ることができるでしょう。
最後に500バーツを支払いイミグレーションでのステップは終了です。
ステップ③健康診断書を取りに行く
このステップをイミグレーションに行く前に終わらしておいても問題ありません。
しかし「運転免許取得許可証明書」の期限が発効から一か月ですので、運転免許書き換え全てのステップを一日のうちに終わらす!という方以外は実際に免許の書き換えに向かう直前でも大丈夫だと思います。
さて健康診断書を取りに行くには病院に行かなければなりません。どの県にも県営病院がありますがそこで健康診断書を出してもらうなら約50バーツで済みます。
しかしかなり時間がかかります。朝早く病院に行って診断書を受け取れるのがお昼前といったところでしょうか。下手したら午後にまたがる場合もあります。
それでお勧めしたいのが私営のクリニックです。料金は20バーツほど高くなりますがすぐに健康診断書を受け取ることができます。
クリニックによっては「運転免許取得用」ということもあってか実際には何の検査も受けずにパスポートを見せるだけですぐに診断書を発行してくれます。
その間わずか5分!! ‥差額の20バーツの価値は十分にあるかと思います。
さて健康診断書をタイ語で次のように言います。
「ใบรับรองแพทย์:バイラップローン ぺー(ト)」
クリニックの窓口に行き「ヤークダイ バイラップローン ぺー」(健康診断書が欲しい)と言うとおそらく「何のため?」と返ってくると思いますので「サムラップ タム バイカップキー」(免許申請用)と言いましょう。
あとはパスポートを渡し料金を支払い診断書が出来上がるのを待つだけです。
クリニックによってはちゃんと身長、体重、視力、血圧などを測定するところもありますが、それでもまず間違いなく県営の病院よりは早く済むでしょう。
ステップ④陸運局で免許を書き換える
実質、ステップ➁で取得できる必要書類が揃えばまず問題なく免許を書き換えることができます。
県によっては厳しさが違い、観光ビザでは取得できない可能性もありますがその場合ステップ➁のイミグレーションで知らされます。
ですからステップ③までクリア出来たならもうタイ免許は目の前です。
タイ語で陸運局は次のように言います。
「สํานักงาน ขนส่ง:サムナック ンガーン コンソン」
ほとんどのタイ人が「コンソン」とだけ略して呼びます。ただ少々発音の難しい単語ですので所在地を聞く際フルネームで言うか、文字で見せるなら伝わりやすいでしょう。
コンソンの外観の特徴として必ず紫色の壁やフェンスがあります。敷地内には運転実技テスト用のコースがありますので比較的探しやすいと思います。
こちらもイミグレーションと同様、国の公の施設ですのでGoogleマップなどで所在を確認できます。こちらの記事も参考になさって下さい。
さて免許書き換え方法ですが、ステップ➁③で取得した書類&健康診断書、そして国際免許証(原本)を持ってコンソンに向かい、まずは受付でタイの免許証がほしい旨を伝えます。
「อยากทำใบขับขี่:ヤーク タム バイカップキー」と言えば伝わります。
すると免許申請係のもとへ誘導されますので、そこで国際免許をタイの免許に書き換えたいと伝えます。
身振り手振りを含めた英語でも伝わると思いますが一応タイ語では次のように言えば伝わると思います。
「อยากจะเปลี่ยนใบขับขี่แบบนานาชาติให้เป็นแบบไทย:ヤーク ヂャ プリヤン バイカップキー ベープ ナーナーチャート ハイ ペン ベープタイ」
(国際免許証をタイのに変えたい)
そして用意した書類を渡し待ちましょう。
ブレーキと信号の色を見分ける簡単なテストがあった後、写真を撮影しその場で免許証を発行してくれます。
確か600バーツほどだったと思うのですが発行手数料を支払い、これにてタイ免許取得完了です。
まとめ
いかがだったでようか?確かに外国人の私たちにとってタイで免許を取得するのは簡単ではないかもしれません。
しかし大家さんが協力的で必要な書類さえ用意してくれるなら後はお金を出せば比較的手に入りやすいものだと思います。
実際この記事で紹介した方法はタイのイサーン(東北)地方で今現在可能な方法ですので数年後、または他県で通用するかは確証しかねます。
今後タイでの免許取得事情がどう変わっていくか分かりませんので取れるうちに挑戦しておくとよいかもしれませんね。
最後に大切な点ですが、タイでは車とバイクの免許証が別々のカードとなっています。ですので車とバイク2枚免許証を発行したい場合、この記事で紹介した必要書類が2セット必要になってきます。
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