「会話」は双方の考えが引き出されることによってより意味深いものとなります。「ずっと片方の意見だけ」っていうのは会話とは言いにくいかもしれませんね。
しかしこちらの問いかけに対して相手方の意見を引き出すのは決して簡単なことではありません。
長くタイで暮らしているとタイ人と話す機会も多くなりますが、「なかなか自分の考えを言ってくれないなぁ」と難しく感じる時があります。
今日の記事では少し言葉を変えるだけでタイ人からすらすらと意見を引き出せるかもしれない、「必殺ワード」を一つご紹介しましょう。
【超簡単&実用的】タイ人から意見を引き出す必殺ワード
意見を言ってくれないのはなぜ?
あくまで個人的な観察としてお伝えしますが、タイの人はハッキリした答えがない質問に対してなかなか意見を言ってくれないということがよく見られる気がします。
例えば次のような質問をしたとしましょう。
直訳すると「あなたは○○についてどう考えますか?」となる文章ですが、「どう思う?」「あなたの意見は?」というニュアンスでよく使うことがあるタイ語フレーズだと思います。
じつはこの「คิดอย่างไร:キッt ヤーンgライ」=「どう考える?」というフレーズが、タイ人の口を重たくしてしまう一つの原因だと聞いたことがあります。
こちらとしてはあくまでその人の考えを聞ければいいだけの軽い質問のつもりでも、タイ人にとってはかなり重たい質問として取られてしまうそうなんです。※もちろん人によってはちゃんと答えてくれます。
もともとタイを始めとする東南アジア諸国では人前で恥をかくことをひどく嫌う傾向があります。
まぁ当然と言えば当然の反応ではあるのですが、私たち日本人が思っている以上に「間違った答えを言って恥をかきたくない」という考えがタイ人の中にはあるということを理解しておきましょう。
それで「どう考える?」と聞かれると、例え自分の考えがあったとしてもなかなか口に出して言ってもらえないということが起きるわけです。
でもそんな人からも考えを引き出せる「必殺ワード」があるんです。
意見を言ってもらうには…
先ほどの「คิดอย่างไร:キッt ヤーンgライ」というフレーズを少し変えるだけで、タイ人が自分の考えを答えやすい質問になります。
次のように尋ねましょう。
「คิด:キッt(考える、思う)」を「รู้สึก:ルースッk(感じる)」に変えるだけなんです。めっちゃ簡単!
私も最初この話を聞いたとき「そんな簡単なことで反応が変わるかね?」と半信半疑でした。
でも実際に「คิดอย่างไร:キッt ヤーンgライ」と聞いてなかなか答えてくれなかった人でも、「รู้สึกอย่างไร:ルースッk ヤーンgライ」と尋ねなおすとほとんどの人が自分の考えを口にしてくれました。
「超簡単、でもめっちゃ実用的!」と感動したのを覚えています。きっとタイ人の思考パターンに合った表現なんでしょうね。
実際、「คิด:キッt(考える、思う)」も「รู้สึก:ルースッk(感じる)」も、タイ語を勉強し始めてかなり初期に学ぶフレーズです。
でもタイ文化やタイ人の気質を知るとこんなふうに一歩掘り下げたところで新発見があり、あらためて言語学習は奥が深いと思いました。
まとめ
今日のまとめ動画を貼っておきますので発音など確認してみて下さい。
タイでお仕事をしている人やタイ人と深く関わり合いを持つ生活をしている人なら、「この人の意見を聞きたい」という時に使えるタイ語表現かもしれません。
「そんな小さな違いで本当に効果があるの?」と思う人もいるかもしれませんが、だまされたと思ってぜひ機会を見つけて使ってみて下さいね。