このタイラボをご覧下さっている方の中には一生懸命タイ語に向き合って勉強しておられる方も多いことでしょう。
そのタイ語を学ぶ過程で日本語には訳しにくい独特の表現にぶつかることがあると思います。
今日はその独特な表現の一つである「เป็น:ペン」というタイ語について説明した記事を書いておきたいと思います。
独特なタイ語「เป็น:ペン」を使いこなそう!【例文付き解説】
例えば「อร่อย:アローイ」=「美味しい」のように簡単に直訳できる単語だと良いのですが、この「เป็น:ペン」というタイ語は日本語に直訳しにくく、この単語が持ついくつかのニュアンスを複合的に見て初めて理解することができるものだと思います。
仮にグーグル翻訳で「เป็น:ペン」を日本語に訳すと「あります」と訳されるのですが、これでは全くもって不鮮明で全体の10パーセントも理解したことになりません。
これからこの「เป็น:ペン」が持つニュアンスのうち、日常生活でもよく使う機会があるであろういくつかの表現をその使用例と共に見ていきましょう。
「〜である」「〇〇になる」
「ペン」には「〜である」というニュアンスが含まれています。
例えば「AはBである」という文章をタイ語で言い表す際にこの「ペン」を使います。その際の文法は以下の通りです。
「A+เป็น+B」
《例文》
「ผมเป็นคนญี่ปุ่น:ポム ペン コンイープン:私は日本人です」
ผม:ポム:私(男性) คนญี่ปุ่น:コンイープン:日本人
「เธอเป็นภรรยา:トゥー ペン パンヤー:彼女は妻です」
เธอ:トゥー:彼女 ภรรยา:パンヤー(パラヤー):妻
「เขาเป็นเพื่อน:カオ ペン プアン:彼は友達です」
เขา:カオ:彼 เพื่อน:プアン:友達
「A+เป็น+B」で「AはBである」という意味になると覚えておきましょう。英語がわかる人であればbe動詞のような働きをする単語だと理解していただければ良いと思います。
よく似たニュアンスで「จะเป็น〇〇:ジャ ペン 〇〇」は「〇〇になる」という未来形の文章になります。
「จะเป็นนักเรียน:ジャ ペン ナックリヤン:学生になる」
นักเรียน:ナックリヤン:学生
「病気になる」といった表現の際にもこのニュアンスの「ペン」を使います。
例えば「風邪をひく」だと「เป็นไข้หวัด:ペン カイワッ(ト)」と表現します。
ไข้หวัด:カイワッ(ト):風邪
こういった表現方法も覚えておくと会話の幅が広がるでしょう。
「〜できる(能力がある)」
「ペン」には「〜できる」という意味もあります。この点については以下の記事内で説明されています。
「A+B+เป็น」で「AはBすることができる(能力がある)」という文章になります。
《例文》
「ผมไหว้น้ำเป็น:ポム ワイナーム ペン:私は泳ぐことができます」
ไหว้น้ำ:ワイナーム:泳ぐ
「ผมเล่นกีต้าร์เป็น:ポム レンギーター ペン:私はギターを弾くことができます」
เล่นกีต้าร์:レンギーター:ギターを弾く
「เป็นไหม:ペンマイ?」で「できる?」という意味にもなります。
なので英語で言うなら「Can」に近い意味も含むということになりますね。
しかし「Can」を全て「เป็น:ペン」に訳せるかというとそうではないので、詳しくは上のリンク先の記事をご覧になってください。
その他「เป็น:ペン」の使用例
上の二つのニュアンスに重複する部分もありますが「เป็น:ペン」というタイ語を含むその他いくつかの表現をあげておきたいと思います。
เป็นไปได้:ペンパイダイ:可能
เป็นอะไรไหม:ペンアライマイ:何かあった?大丈夫?
ไม่เป็นอะไร:マイペンアライ:何ともない
เป็นอย่างไร:ペンヤーン(グ)ライ:どうしたの?どう?
เป็นห่วง:ペンフアン:心配する
まとめ
いかがだったでしょうか。
「เป็น:ペン」という独特なタイ語の使い方の説明でした。こうしてみるとかなり広い意味を持つ単語であることが分かりますね。
恐らくタイ語を勉強し始めてすぐには理解しにくいかもしれません。私の場合もタイ語を勉強し始めて2〜3年経った時に気がつけば何となくこの「เป็น:ペン」のニュアンスを掴んで日常会話で使っていました。
日本語にはぴったりと直訳できる言葉がないのでどうしても意味をつかむのに時間がかかるかもしれませんね。
でもタイ語に接する環境に常に身を置いておくなら、必ず時間と共に自然と意味を掴めるようになると思います。大切なのは積極的にタイ語を使ってみる姿勢です。
タイ人から「○○できる(能力がある)?」と聞かれたときに「ペン~!」と答えるとちょっとタイ語上級者のような気分になると思いますよ。
以上、「独特なタイ語「เป็น:ペン」を使いこなそう!【例文付き解説】」でした。