日本語に「〇〇主義」という言葉があります。
「個人至上主義」「資本主義」「完全主義」などいろいろありますが、どちらかというとあまり良いイメージで使われるのは少ないかもしれません。
よく似た表現として「○○中心的」といったものもあります。「自己中心的」と「個人至上主義」にはよく似たニュアンスを感じますよね。
この「~主義」「~中心的」によく似たニュアンスを持つタイ語表現があり、良い意味でも悪い意味でも使えるとても便利な表現なんです。
今日の記事ではそのタイ語表現「เห็นแก่:ヘンゲ― 」の使い方について説明していきたいと思います。
悪くも便利に使える「~主義」「~中心的」というニュアンスのタイ語
「เห็นแก่:ヘンゲ―」
まずはこの表現を構成しているタイ語単語について簡単に説明しておきましょう。
「เห็นแก่:ヘンゲ―」
「เห็น:ヘン」には「見る」「目を向ける」という意味があり、「แก่:ゲ―」には「~に対して」という意味があります。
ということで直訳すると「เห็นแก่:ヘンゲ―」には「○○に対して目を向ける」という意味があることになります。
しかしこの言葉を実際に使うにあたっては、上で述べたように「~主義」「~中心的」といったニュアンスを持つことになります。
ですから「特に○○に対して目を向ける」というふうに訳すのが近いかもしれません。
使い方
この「ヘンゲ―」の後に「目を向ける対象」となる言葉が入ります。
つまり、「เห็นแก่○○:ヘンゲ―○○」で「○○主義」「○○中心的」という表現ができるということです。
さっそく例文でこの使い方を見ていきましょう。
《 例 》
「เห็นแก่ตัว:ヘンゲートゥア:自己中心的」
「เห็นแก่คนอี่น:ヘンゲーコンウーン:利他的」
「เห็นแก่เงิน:ヘンゲーングーン:物質(金銭)主義」
「เห็นแก่งาน:ヘンゲーンガーン:仕事中心主義」
「เห็นแก่ประโยชน์ส่วนตัว:ヘンゲープラヨーtスワントゥア:利己主義(エゴイズム)」
「เห็นแก่ประโยชน์ส่วนรวม:ヘンゲープラヨーtスワンルワム:公益主義」
「เห็นแก่ได้:ヘンゲーダイ:利益至上主義」
「เห็นแก่กิน:ヘンゲーキン:食いしん坊」
といった感じで良い意味でも悪い意味でもいろいろと使える言葉です。
要はその人が一番大切にしている、いつも目を向けている対象を含めて使うことができます。
まとめ
「食いしん坊」の例に見られるように「○○主義」「○○中心的」に括られない使い方もできます。
ぜひいろいろな言葉を組み合わせてみてどこまで幅広く使えるか試してみてください。
きっとタイ語での表現の幅が広がると思いますよ。