
現在、中国で猛威を振るっている「コロナウイルス」。
この新型コロナウイルスによると見られる肺炎によってすでに中国国内では5000人を超える患者が出ており、死者の数は132人を数えているようです。(2020年1月29日の情報)
2003年に「SARS:サーズ」が、2015年には韓国で「MERS:マーズ」が流行したときにその名を聞いたことがあるかもしれません。
その新型ウイルスがタイにも入ってきており警戒が呼びかけられていますので、この記事では「タイでのコロナウイルス拡大の現状」と「感染したときに見られる症状」、そして「感染経路、感染しないための予防方法」についてまとめておきたいと思います。
タイでも流行の兆しが!?新型コロナウィルス・新型肺炎の現状、症状、予防法
タイでのコロナウイルス拡大の現状
ちなみにタイ語で「新型コロナウイルス」を次のように言います。
「ไวรัสโคโรน่าสายพันธุ์ใหม่:ワイラ(ス)コーローナーサーイパンマイ」
現時点でタイではこの新型コロナウイルスに感染したとみられる患者が4名報告されています。(2020年1月24日の時点)
そのうち3人は中国人旅行者で、もう1人はナコンパトム県に住むタイ人女性で武漢市へ旅行に行った際にコロナウイルスに感染したとみられています。ただ新型のウイルスなのかどうかはまだ判明していないようです。
https://www.bangkokbiznews.com/news/detail/863088
今では様々なSNSやネットメディアを介してこの種の情報を迅速に入手することができます。
こちらのWebメディアでは、現在プーケットの病院に入院している英国人の男性が新型コロナウイルスに感染しているかもしれないと記載しています。
もしその情報が正しいならタイで5人目の感染報告となるかもしれません。
もちろん情報ソースの正確性は無視できませんので、信頼性の高いものかどうかをよく見極める必要性もあります。
いずれにせよ今回の新型コロナウイルスの猛威はすでにタイにも飛び火し、そして徐々に拡大しつつあることが分かります。
※3/11追記 タイ国内で新型コロナウイルスに感染した患者報告数は50人まで増えています。そのうち1人が死亡、33人がすでに回復したようです。
感染したときに見られる症状など
ではこの新型コロナウイルスに感染するとどのような症状が見られるのでしょうか?
中国の保健当局の専門家チームのメンバーの1人によると、この新型コロナウイルスの潜伏期間は「平均で7日前後、短かい場合は2日から3日、長くて12日」だそうです。
症状としては発熱や空ぜきが中心で、3日から5日後に息切れがしたり胸が苦しくなったりして、人によっては呼吸不全やショック症状をおこすことがあるようです。
感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまることがあるようですが、今回の新型コロナウイルスでは中国で亡くなった17人のケースに見られるように、重度の肺炎や呼吸器障害に発展し、命を失う可能性も大いにありますので決して甘く見ることはできません。
感染経路、感染しないための予防方法
現時点では感染経路はまだ不明とのことで、ヒトからヒトへの感染が証明された明らかな証拠はまだないようです。(1/29追記:すでにヒトからヒトへの感染も確認されたようです)
ただこれまで広範囲に感染を広げた「SARS:サーズ」はコウモリをはじめ、ハクビシンやタヌキ、ネズミなどが主な感染経路かもしれないと言われていました。
「MERS:マーズ」はヒトコブラクダとの接触が感染リスクであると考えられています。
そして今回の新型コロナウイルスが猛威を振るうスタートとなった発生場所は、もうすでにニュースなどでも報じられていますが、武漢市にある海鮮市場(華南海鮮城)と考えられており、当該海鮮市場は野生動物を販売している区画もあったようです。(すでに閉鎖されているようです)
国立感染症研究所のHPに、過去のコレラウイルスの症状をまとめた表がありましたので転載しておきます。

画像引用元:国立感染症研究所
現在得られるこれらの情報を加味すると、新型コレラウイルスに感染しないために私たち個人ができることとして以下の対策をあげることができるでしょう。
- 感染の疑いがある野生動物に近づかない、接触しない、食べない。
- 手洗い、消毒の徹底
- マスクの着用と咳エチケット(感染を拡大させない)
上記「新型コロナウイルス対策」の3番目にあげた「マスクの着用と咳エチケット」は、自分で出来る簡単かつ実際的な方法だと思います。
もちろんウイルスの大きさは「nm:ナノメートル」という極小サイズの世界ですので、マスクを着用するだけで完全に防ぐことができるわけではないかもしれません。
しかし高機能マスクを着用するなら自分が感染するのに加え、さらには他の人を感染させるリスクをかなり減らせると思います。
医療従事者向けで、着用者の呼吸器感染のリスクを低減する『N95マスク』などはかなり高機能だと言えるでしょう。最近ではその上を行く「N99」という規格のマスクもあるみたいですね。
比較的安価なサージカルマスクにも、マスク自体に抗菌・殺菌処理が施されたものが販売されています。
合わせて「手洗い、消毒の徹底」を心がけるなら、感染のリスクをかなり減らせることでしょう。
ノロウイルス対策などにもよく使われる「次亜塩素酸ナトリウム」消毒液を携帯しておくと良いでしょう。
特に海外ではレストランで出てくる食器なども衛生面での心配がありますので、一つバッグに入れておけるサイズのものを用意しておきましょう。
小さなお子さんを持つご家族は「もし子供がコロナウイルスに感染したら…」と心配さていることでしょう。
今後、マスクや消毒液などの品薄が予想されます。今のうちに万全の対策をしておくのも一つの懸命な考えかもしれません。
まとめ
今回の新型コロナウイルスで亡くなった人の大半は高齢者のようですが、なかには40歳代で亡くなった方もいらっしゃるようで、ますます事態の深刻化が見られています。
ですのでいくら若くて体力に自信があったとしても、疑わしい症状があった場合はすぐに病院に行ってみてもらうのが良いかもしれませんね。
とはいえ慣れない海外では病院に行くのにも苦労するでしょう。海外旅行保険に入っていないと目の飛び出るような高額治療費を請求される可能性も大です。
なのでこれからタイや中国など、新型コロナウイルス感染の恐れがある国に渡航する予定のある人は十分に注意し、自分でできる万全の準備を行っていただきたいと思います。
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